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ある休日に家族と一緒に公園に出かける。パっと目に入った適当な場所、でも実はそれなりに選んだ自分好みの木の下なのだけれど、僕らはそこに腰を落ち着ける。あらかじめ用意した手作りのサンドウィッチを思いっきり頬張る。お世辞にも上手く作れたとは思えなかったが、子供は美味しいと言って食べてくれる。季節はいよいよ春のはずなのに吹く風はたまにピリっと冷たい。とはいえ、降り注ぐ陽の光はキラキラとして、やはりあたたかい。あたりを見回せば、それぞれの休日を楽しむ人たちが僕らと同じように穏やかな時間を過ごしている。

ああ!こんな時間がずっと続けば、と祈りにも似た願いを心の中で唱える。そう思う一方で、もちろん、それが永遠に続くものではないと判っている。子供たちは成長し、いつしか大人になる。僕らは否応なく年を取り、老いてゆく。今がずっと続けばと願った次の瞬間には、そんなことなんか簡単に忘れている。ほんとうに自分でもあきれるほどに。だから、どういうかたちであれ、その瞬間をうつした写真がずっと残っていくのならば、それほどに確かな思い出はほかにないのではないか?

写真とは思い出の記録であり、フィルムに焼き付けた瞬間に込めた願いなのかもしれない。